新年度 (1)

2024年4月20日の日記

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2か月半あった春休みが終わってしまい、また課題と産学・産学官連携の外部制作に追われる無の季節が始まりました。可及的速やかにBlenderを吹きSubstance 3D Painterと遊んでいるだけの暮らしに戻してほしい。ダメですか?

前回の投稿から1か月間が空いたからなにから言及していけばいいのかわからないな。この1か月はゲームを作ろうとしてゲームロジックの実装がほとんど終わってから50枚くらい絵を描かなければならないという事実に直面して挫折したり、アバターのための衣装を作ったりしていました。『ブルーアーカイブ The Animation』も観ました。これはいいアニメです。銃撃をかわした後になぜかアロナちゃんに感謝する先生とかはさておき、砂漠を疾走する車の荷台から飛び降りて砂上をスニーカーで滑りながら自動小銃を撃ちまくる最強の砂狼シロコさんがめちゃよかったのでおすすめです。相変わらず対策委員会編3章は読めていないけど、3話も楽しみにしております。

サイトのデザインを新しくして新聞っぽい色使いとレイアウトにしてみたり、ゴシック体のフォントもInterとNoto Sans JPに入れ替えたりしました。和文フォントはファイルサイズが巨大すぎてページの読み込みが遅くなるのであまり導入したくなかったのですが、メイリオのダサさに耐えられなくなったので諦めました。

Digital Rain Memories Ver1.3のスクリーンショット
Digital Rain Memories Ver1.3のスクリーンショット

フォントといえば、UDフォントってどういう理屈でああいうグリフの形状になってるんですかね?ディスレクシアの方向けのフォントとかほど露骨に特殊な見た目というわけでもないけど、通常版とUD版が両方あるフォントを見比べると確かにUD版のほうが一部の文字が平たかったり細長かったりする。通常版で繋がっていた線がUD版では個別のパーツに分かれていたりするのは「文字を分かりやすくしました」と言われて納得できるものの、字形が微妙に違うのに関しては正直よくわからんといった感じです。

インターネットでのClaudeさんの評判があまりにもよすぎるので(インターネットの外にAIについて語り合える関係の人はいませんが……)、契約しているLLMサービスをChatGPT PlusからClaude Proに乗り換えました。Claude 3 OpusはたしかにGemini 1.5 ProとかClaude 3 Sonnetとかと比べると圧倒的な性能で、長きにわたってLLM界の王者として君臨していたGPT-4と比べても勝敗がつかないレベルに達している印象です。普段は「どちらにもメリット・デメリットがあるので、自分に合うものを選んでみてください!」みたいなオチで終わる記事を「批判を恐れて何も言えない弱者がよ」と軽蔑している身だけど、今回ばかりは仕方ないと思いました。同等の知識を持っているふたりの専門家に説明を頼んでいるような感じで、もはや説明の丁寧さとかこっちの意図を汲み取る能力とかで評価するしかない。その点ではClaudeさんとの会話のほうがChatGPTさんより自然で人間どうしのそれに近い気がします。

パソコンの話するか。どうしてもWeb開発の技術スタックでGUIを作りたいという理由でRust製フレームワークのTauriを使ってデスクトップアプリ開発をやっているのですが、これはかなりいいフレームワークです。OS組み込みのWebViewを使うのでアプリにChromiumが同梱されるElectronみたいに何も描画していない段階からアプリが数百MBになるということもないし、デフォルトでシングルバイナリにコンパイルされるのでElectronみたいに無理やりシングルバイナリとしてビルドするとアプリの起動時にすべてのアセットをメモリに展開する手間が発生して起動が猛烈に遅くなるみたいなこともない。WebViewに依存していて難なくシングルバイナリ化できるフレームワークというとGo製のWailsもあるんだけど、Goがそんなにしっくりこなかったという個人的な事情があり不採用となりました。Go、パラダイム的にはそれなりに新しいことをやってはいるんですが、型システムの出来がTypeScriptやRustに比べるとあんまりよくないとかエラーハンドリングのためにif err != nilを大量に書かなきゃいけなくてしんどいとかの問題があってコードを書いているときのスーパーハカー感が薄いんですよね。その点RustはコンパイラとClippyがすべてを解説してくれるので、パソコンのことについてなにも知らないわたしでもちゃんと動くコードが書けて楽しい。Rustはバチバチに計算機科学をやっているオタクにしか書けない難しい言語なんじゃないかと怖がられがちだけど、実際にはコンパイルエラーを検索エンジンにコピペするかわりにコードに直接コピペするだけでよい、初心者にやさしい言語です。

気が狂ってPythonを書いても救ってもらえる言語、Rust
気が狂ってPythonを書いても救ってもらえる言語、Rust

数か月前から学で使っているラップトップの調子がかなり悪く、仕方ないので重い腰を上げてWindowsクリーンインストール大会を実施しました。いまのパーツ構成で2年くらい使っているメインPCもハードウェア側がいろいろおかしくなってきちゃっているので、もし2台同時にダメになったりしたら終わってしまう。なにとぞよろしゅう……。というか最近のWindows、いろいろカスすぎませんか!?命乞いしてくるEdgeとかは想定内なのでどうでもいいのですが、ドキュメントやピクチャなどのフォルダがOneDriveの同期フォルダ内に作成されていて、しかも通常の手順では別のフォルダやドライブに移動できないのはさすがに気が遠のきました。

人生のほとんどをビデオゲームや動画コンテンツなどの面白さがすぐに来るタイプの娯楽に費やしてきた結果、実写パートとしてここに書けるような面白さのある経験が皆無の人生になってしまい本当に悲しい。本当に悲しいというのは本当に悲しいという意味です。でも幸福の希求が人間の本質である以上、倍速視聴やイントロの短い曲みたいな報酬系をインスタントに刺激する娯楽が流行するのは至極当然の動きなんだよな。とはいえファストな娯楽が文化の発展を促進するとは思えないのでわれわれはそうした悪しき風潮に負けない本当の芸術をやっていく必要がある、という話なわけですが。それはそれとして、そもそもの人生の短さというのは読み応えのある実写パートを書けない原因について考えるうえで避けられないファクターの一つだと思う。昔行った海外旅行の話とか血縁者やペットといった家族の死とかはそれだけで数千字が書けるほどに思いの詰まった記憶になる傾向があるけれど、わたしにはそういった記憶がなにもない。生まれたときから一緒だった飼い犬に先立たれた経験はあれど、当時のわたしはあまりにも幼く「彼は犬で、白かった」くらいしか書けることがない。わたしってどうしたらいいですか?

こんなもんか。最近ふと思ったんですが、写真も実は画角の外にある要素を切り捨てているのでデフォルメの工程を含む芸術の一種なんですね。それではみなさんも、パソコンや芸術や宇宙のことをやって、怖いことに負けないよう生きていきましょうね。